起、軌跡

作者・首藤晃良の波乱万丈の人生の系譜と本展開催の趣旨

本展の開催にあたりご挨拶申し上げます。昨年来、コロナ禍で外出は感染リスクをともなうため開催には不安がありましたが、公益財団法人大分県芸術文化スポーツ振興財団はじめ、郷里大分在住の有志による発案とご好意により個展が開催されることとなりました。私の人生後半40年に及ぶ油彩画制作の締めくくりとして、蒐集してきた書画や古美術品を少数ですが同時に展示することで、ご来館の皆様にお楽しみいただける展覧会となるよう、この企画を起案された方々にお願いしました。
油彩画を描き始めた動機は仕事の気分転換でした。大分市立碩田中学校の担当教師、故・田原尭史先生より絵画の歴史、絵画創作の素晴らしさを教えていただきました。絵を描くことは人間のみに許された希望や想いに対する表現様式の一つであり、精神の集中や創造の楽しみを与え、心を豊かにします。私は先入観にとらわれず、心に残る古美術品や想像上の人物、風景等を描きました。私の人生は波乱万丈で、展示した絵画は私の生き様そのものです。
現在世界的に最高の評価を得ている米国の抽象表現主義画家ジャクソン・ポロックは自分の描こうとした絵は全てパブロ・ピカソが描いてしまったと回想し、その失望からアルコール依存症に陥りデ・クーニング等と共にアクションペインテングと言われる独自の絵画様式を確立しました。画家は自身の想いを具現化したもので、生きた時代の社会環境と深く関係します。
この個展で私の絵画や展示した書画、古美術品の観賞をお楽しみいただき、大分に私のような異端児がいたことを記憶に留めていただければ望外の幸せです。

2021年1月 首藤晃良

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「カーテンコールへの道」2015年頃

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「COPより富士遠望」2015年頃

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「郷里の海」2019年