ヌードとピエロ

作者の大きなモチーフとなっている裸婦とピエロの作品群

作者の欲望や願望、心の軌跡がダイレクトに表現されたものが、ヌード画やピエロの絵画のシリーズです。作者にとってヌード画は、肉体そのものの美しさや調和のとれたプロポーションを突き詰めるものではなく、あくまで描く対象の表情を捉えることに主眼が置かれます。さらにヌードを描くことは多彩な色や新しい技法を追求する機会ともなっているようです。多くの画家が描いてきた裸婦という題材をモチーフとして、自己の中で再表現していったともいえるでしょう。また、作者のピエロ作品はときには若かりし自己の、ときには現在の自身の、さらには内なる他者の声を代弁するキャラクターとして頻繁に登場します。その意味で作者自身の像が一番的確に表現された、自画像の一種といえるかもしれません。

さまざまな時代をわたり歩きながら人生劇場を演じるピエロの作品群を、絵画に託した、そのときどきの心情をあらわす作者のコメントと共に鑑賞ください。

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「ヌードダンサーとピエロの観客」2019年

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「ピエロのラガー」2018年

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「物思いにふける裸婦」2000年頃